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【書評】『私を通りすぎた政治家たち』 佐々淳行著

日本に危機管理の概念を持ち込んだ「第一人者」と言っても
過言ではなかろう「佐々淳行氏」が上梓された

『私を通りすぎた政治家たち』 佐々淳行著  文藝春秋

を読了。

私を通りすぎた政治家たち

私を通りすぎた政治家たち

氏が「私の最後の著書」と銘打ち、これまで接してきた大物政治家達の
実情を佐々氏らしい、しがらみに捕われない鋭い論調で、記している。

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政治家達を、いわゆる「ステーツマン」と「ポリティシャン」に分け、
「ポリティシャン」(政治屋)と分類した人物に対しては、

そこまで書いて大丈夫か?

と思わせる様な辛辣な内容で書かれている。

世間で「清廉」なイメージのある政治家が、実はとんでもない
私利私欲にまみれた「政治屋」であり、時に自分の好き嫌いで
人事を動かし「公私混同」も激しかった事実が列挙されている。

また政治家だけではなく、氏の広い交友関係から在日米国大使や
米国の大物政治家達とのやり取りから、その人物論も忌憚なく描いている。

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佐々氏は「保守」の方に身を置かれる立場ではあるが、
いわゆる「左」の急先鋒の様な立場の政治家、活動家でも
氏の長きに渡る論的であったにも関わらず、

「一本筋が通った人物」は公正に評価をしている辺りも、

好感が持てる。

私も世間一般のイメージとは異なる人物評に接し、勉強になったと共に、
そして

佐々氏が生涯を掛けてきた「危機管理」の分野

に関して、今、巷間喧しい批判もある

「インテリジェンス」分野に於ける

現政権の体制作りに対し、一刻も早くその実効性を持たせることの
重要性を改めて認識させられた。

佐々氏が「私の最後の著書」と言われるだけの内容であり、
普段余り政治に興味がない方でも「興味深く」読めるのではないだろうか。

一読の価値あり!

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