世界選手権｢WGC-HSBC選手権2015｣大会前日のプロアマ戦で､松山英樹は9ホールを終え､右足首の捻挫が悪化のため､途中棄権しています｡
前週｢CIMBクラシック｣最終日の17番､松山は歩行中にフェアウェイが突然陥没し､右足を捻挫。その際のチーム松山の飯田トレーナーの診断は､軽度の捻挫とのことですが､プロアマ戦でも足を気にする素振りを見せ､急遽代替選手と交代｡明日以降の本番に向け､不安が残ります｡
また､松山の地面陥没による怪我がなぜ起きたのか？検証します！
WGC-HSBC選手権 前日プロアマで棄権
前週､激しい優勝争いを繰り広げ､今大会でも上位進出､世界選手権初優勝に向け､期待が高まっていた松山英樹に暗雲が立ち込めてきました。
その激しい優勝争い真っ只中の｢CIMBクラシック」最終日の17番右サイドの排水溝付近を歩行中に突如フェアウェイが陥没し､穴にはまった松山は､右足を捻挫｡
チーム松山の飯田トレーナーの診たてでは｢軽度の捻挫」ということですが､前述の通り少し時間が経った今日のプロアマ戦でも足を気にする素振りを見せ､ハーフを終え棄権｡
普段から余り痛みを表に出さない松山が､念のためとは言え､急遽代替選手と交代するほどの怪我の状態が気になります｡
松山本人は「（痛みは）ないです。大事をとった」とコメント。
マネージャーのボブ・ターナー氏は「先週、右足首を捻挫して治療をし、今日はテーピングを巻いてプレーをした。万全ではない中、幸い９ホールはプレーできたが、トレーナーの指示で無理をしない方が良いとのことだった。これからまた治療をして、明日は出るつもり」と状況を説明｡
（引用：GDO）
CIMBクラシック主催者側の問題
｢CIMBクラシック」が開催されたマレーシア･クアラルンプールG&CCは､毎晩雨が降り､プレー中には止むという状態を繰り返していました｡
こういう場合､主催者側のグラウンドキーパーが早朝のコースコンディションチェックで一番注意すべきひとつに､排水溝周囲の地面､地盤の状況があります｡
ゴルフコースは､水捌けを良くするために､排水溝を設けていますが､それは表面上で目に見えるものだけではなく､地中も大量の水が排水溝に向けて流れ込んでいます｡
そのため､大雨が降った後の地中では､大量の雨水の影響で空洞が出来ている場合があり､選手の安全性を確保するためにも､特に排水溝周辺は要チェックポイントになります｡
もちろん､早朝に主催者側のコンディションチェックで何事もなく､地表は晴れていても､その後も地下では水が流れ続け､陥没を起こすこともあります｡
しかし､毎晩大量の雨が降り続けていた状況を考えると､｢CIMB」最終日の早朝に目視だけでは確認出来なかった地盤の脆弱性が発生していた可能性は高いと見ています｡
グラウンドキーパーは､年中コースの状態を把握していますので､しっかりとした管理･チェックが成されてなかった可能性も否定できません｡
松山の現状､足の状態
右打ちの松山の場合､左足により加重が懸かるため､捻挫したのが左足ではなくて良かったという見方も出来ます｡
しかし､当然右足にも負荷は掛かるので､万全の状態ではないことは明らかです｡
｢大事を取った」という松山側のコメントを額面通り受け取りたいのですが､万が一､痛みの再発､今後に差し障りが出そうであれば､本大会の棄権も考えられます｡
今大会｢WGC-HSBC選手権」は2013年にも背中の痛みで途中棄権。
昨季は､マナーの悪いギャラリーに対し､怒りを露わにする等､余り相性の良くない大会でもあることは本人も認めています｡
世界選手権という格の高い大会なので､松山の活躍を期待したい反面､今後の長いシーズンを考えると､特に今年はオリンピックイヤーで過密日程でもあり､初日ラウンドしてみて厳しそうであれば､棄権も視野に入れて欲しいというのが､筆者の正直な心境です｡
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