大沢在昌著 『ジョーカー』(講談社文庫) 読了。
ハードボイルド作家、大沢在昌氏の短編集。
あらゆるトラブルを引き受け、解決する男「ジョーカー」
裏の世界では知る人ぞ知る存在だが、謎多き男でもある。
着手金の100万円を預からないと、基本依頼内容も聞かない。
しかし、一回受けた依頼は必ず解決する。
プロ中のプロなのだ。
主人公「ジョーカー」のキャラクター設定、舞台背景の設定が、
短編向きに出来ており、さすがと言っては失礼にあたるが、
大沢在昌氏の巧さと読ませる力、引き込む力は素晴らしい。
毎回の終わり方、読み様に依っては中途半端ささえ感じるかもしれないが、
この余韻を含んだ終わらせ方も、また「ハードボイルド」の良さだと
思っている。