マクラーレンホンダMP4-30のパワーユニットはトラブル無しで、フリー走行を走れるのか?
マレーシア・セパンサーキットの東南アジア特有の暑さ対策が余り出来ていないという説もあったホンダパワーユニットだが、マレーシアGPのフリー走行FP1では想像以上に安定した周回を魅せた。
事故後初ドライブとなるアロンソも同僚バトンを上回るタイムを計測しており、FP2にも期待が集まる。
暑い暑いセパンの午後のFP2セッションは、タイヤに厳しいのはもちろん、エンジン、ユニットにも厳しい展開が予想される。
エネルギー回生システムとして、パワーユニットはブレーキングにも影響が出るようになったため、ホンダチームのユニット調整は暑さの中で機能するのか?非常に重要度を増している。
FP2スタートと同時に各マシンは一斉にコースアウト。
マクラーレンはFP2では、アロンソが先にピットアウト。
1発目の計測タイムは1:43.170で、計測時点では7位。その後、1:43.080を計測。
直後に計測に入ったバトンは、1:43.206でアロンソに僅差で遅れ、この計測時点で11位アロンソ、12位バトンとなる。
このタイムはトップのロズベルグからは、アロンソが約2.7秒、バトンが約2.9秒の遅れ。
FP2開始30分経過した辺りで、マノーのメリがスピンコースアウトし、赤旗中断。
6分間の中断後、再び各車一斉にピットアウト。
ようやくハミルトンもコースインするが、1:41.146で6番手のタイム。
開始50分辺りで、各マシンのタイヤが路面温度に耐えきれず、コースアウトやレコードラインを外れるシーンが多くなってきた。
この時間帯にアロンソが、1:42.506。バトンは、1:42.637で15、16番手に着ける。
コーナリングの映像を見ていると、アロンソもバトンもさすが元チャンピオンドライバーの走りで、この辺りでは勢いのある若手を寄せ付けないテクニックを魅せてくれている。
一旦、ほとんどのマシンがピットに戻り、残り30分でロングランドライブに入る。
何かトラブルか?しばらくピットから出なかったハミルトンがコースインし、1:39.790で唯一40秒台を切るトップタイムを計測。
他のチームが高温の路面に悩まされる中、メルセデスはしっかりハミルトンがトップ、ライコネンが2位に割り込み、3位にロズベルグ。
アロンソは周回を続けるつもりで最終ターンに入ったが、コースアウトしてしまい、そのままピットレーンへ入りピットインし、そのままフリー走行を終えた。
【マレーシアGP フリー走行 FP2結果】
順位 | No | ドライバー | チーム | タイム | 周回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 44 | L.ハミルトン | メルセデス | 1'39''790 | 11 |
2 | 7 | K.ライコネン | フェラーリ | 1'40''163 | 17 |
3 | 6 | N.ロズベルグ | メルセデス | 1'40''218 | 10 |
4 | 26 | D.クビアト | レッドブル | 1'40''346 | 10 |
5 | 77 | V.ボッタス | ウイリアムズ | 1'40''450 | 15 |
6 | 19 | F.マッサ | ウイリアムズ | 1'40''560 | 12 |
7 | 5 | S.ベッテル | フェラーリ | 1'40''652 | 20 |
8 | 33 | M.フェルスタッペン | トロロッソ | 1'41''220 | 9 |
9 | 9 | M.エリクソン | ザウバー | 1'41''261 | 16 |
10 | 3 | D.リカルド | レッドブル | 1'41''799 | 3 |
11 | 13 | P.マルドナド | ロータス | 1'41''877 | 11 |
12 | 12 | F.ナスル | ザウバー | 1'41''988 | 16 |
13 | 11 | S.ペレス | Fインディア | 1'42''242 | 19 |
14 | 55 | C.サインツJr. | トロロッソ | 1'42''291 | 11 |
15 | 27 | N.ヒュルケンベルグ | Fインディア | 1'42''330 | 12 |
16 | 14 | F.アロンソ | マクラーレン | 1'42''506 | 11 |
17 | 22 | J.バトン | マクラーレン | 1'42''637 | 11 |
18 | 8 | R.グロージャン | ロータス | 1'42''948 | 1 |
19 | 28 | W.スティーブンス | マノー | 1'45''704 | 5 |
20 | 98 | R.メリ | マノー | 1'47''229 | 5 |
(参照:オートスポーツHP)
(マレーシアGP予選の模様はこちら)
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(フリー走行 FP3の模様はこちら)
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(フリー走行FP1の模様はこちら)
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今回のマレーシアGPは昨年以上に路面状況が厳しそうで、各ドライバーも苦戦していた。
FP1でノータイムに終わったハミルトンがFP2でトップタイムを出してくる辺りはさすがだが、ライコネンは今日一日を通じて安定した速さを魅せており、明日の予選でメルセデスのワンツーに割って入れる可能性もありそうだ。
トロロッソのルーキーコンビの一人、フェルスタッペンはFP2で8位に入ってきており、こちらも一発の速さ勝負で、明日の予選の楽しみのひとつだ。
そして、マクラーレンホンダは酷暑のFP2でもアロンソ、バトンそれぞれ11周ずつ走っており、スピード面ではまだまだ中位チームにも追いつけないものの、安定性は増してきている。
38℃の高温の中で、トラブルで走れない状態にならなかったパワーユニットの信頼性は、オーストラリアGPから格段にレベルアップしている。
一発の速さで実績のあるアロンソが明日の予選でもう少し上位のグリッドを獲得してくれることにも期待したい。
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