現地11月28日開催のブンデスリーガ・第12節、マインツvsフランクフルトの「マインダービー」は武藤嘉紀の今季7得点目のゴールで先制し、2-1で勝利。長谷部との日本人対決を制した。
ダービーらしく累計9枚のイエロー、レッドカードが出た荒れたゲームは、開始5分に武藤のゴールでマインツが先制し、マインツは暫定7位に浮上した。
一方、フランクフルトは、マイアーがこの試合2枚のイエローで退場。10人となったフランクフルトは、直後にマインツに追加点を奪われたが、長谷部らディフェンス陣が踏ん張り、試合には敗れるも「マインダービー」の意地を魅せた
ブンデスリーガ第14節は、武藤嘉紀所属マインツと長谷部誠所属のフランクフルトの「マインダービー」
前節13節、マインツはFCケルン相手にスコアレスドロー。
フランクフルトは、レヴァークーゼンに1-3で破れているため、両チームとも「ダービーマッチ」で勝利が欲しい重要な一戦。
特にホームのマインツは、ここで勝てば来季EL出場圏内の6位に近付くだけに、勝って一気に上昇ムードに乗りたいところだ。
両チームの布陣は、共に「4-5-1」
マインツ 第14節 vsフランクフルト戦 フォーメーション
前半
試合開始直後の5分。相手のパスを中盤にいた武藤がカットし、マインツボールに。
一度、最終ラインまで下げられたボールは、マリからデ・ブラシスに渡り、右サイドを駆け上がる。
中央ゴール前には、パスカットをして上がっていた武藤が手を挙げパスを要求。
デ・ブラシスからのラストパスのタイミングに合わせ、目の前のDFの前に巧く出た武藤が左足で合わせ、早々にリードを奪った!1-0
武藤は先制ゴール後も、積極的に前掛かりの献身的なディフェンスを仕掛け、ドリブルで持ち込むなどいい動きを魅せていた。
その後は、先制を許したフランクフルトがボールを支配し、猛攻を仕掛ける。
20分過ぎに、セフェロヴィッチのシュート、長谷部からのクロスにマイヤーが頭で合わせ、立て続けシュートを打たれるが、マインツGKカリウスが好セーブを連発。
武藤は35分、サイドからパスを受けたデ・ブラシスが、目の前にいた武藤に優しいパスを出すも、一発目はDFに阻まれ、その跳ね返りに二発目のシュートを放つが枠外に外れた。
しかし、40分、28分にラツァを倒し、イエローを受けていたフランクフルト・マイヤーが、今度はハイロに足を掛け、2枚目のイエローで退場。
10人になってしまったフランクフルトに対し、マインツは直後の42分に、長谷部の隙を突き、ボールをカットしたハイロがドリブルで一気に持ち込み、最後はマリが決め追加点。2-0
後半
後半開始直後から、10人のフランクフルトに対し、マインツは猛攻を仕掛ける。
50分には、マリから武藤に決定的なチャンスが贈られるが、武藤はシュートをミス。
直後51分にも、今度はマリが自分でシュートを打つが、相手GKの素晴らしい反応で、得点ならず。
57分にも、マリが強烈シュートを放つが、フランクフルトGKフラデツキーの再三に渡る好セーブに阻まれる。
すると、その4分後の61分にフランクフルトFWセフェロビッチにディフェンスを破られ、ゴール。2-1
1点差に迫ったフランクフルトは10人ながら勢い付き、その後も猛攻を仕掛けながら、マインツの攻撃には巧く対処。
しかし、同点に追い付けず、試合終了。2-1でマインツが「マインダービー」を制した。
ブンデス 第14節 マインツ-フランクフルト ハイライト映像
Yoshinori Muto scores his 7th of the campaign for Mainz: 1. FSV Mainz 05 1-0 Eintracht Frankfurt
武藤は81分に、ニーダーレヒナーと、長谷部は84分にカドレツと、それぞれ交代している。
ゐ太夫の戦評
武藤は、これで今季7点目を挙げ、ブンデスリーガ得点ランキング暫定で5位!
チーム内でも、この試合で得点を決めたマリの8ゴールに次ぐ2番手。
マインツは、勝点を20とし7位にまで順位を上げ、来季EL出場圏内となる6位ハンブルガーSVとは、勝点1差に迫っている。
武藤はマインツでの居場所を完全に見付け、岡崎の様な献身的なディフェンスと、当たり負けをしないいいポジション取りは成長を続けている。
ただ、味方から貰った決定的チャンスで、シュートを外すシーンはまだ多く、絶対的信頼感を得られるまでは至っておらず、もっと確実性が欲しい。
一方のフランクフルト・長谷部は、途中サイドバックからボランチにポジションチェンジし、マインツの攻撃を阻み、セットプレーではいいボールを上げ、チャンスも作っていた。
しかし、前半42分のボールを奪われ、得点まで持っていかれたシーンは、一瞬見せた隙を突かれたもので、この試合全体の長谷部の評価を下げてしまう目立ったミスとなってしまった。
話をマインツに戻すと、これから更なる上を目指すためには、武藤の確実性とディフェンス陣の踏ん張りが、より必要になってくる。
現在のマインツは得点20、失点も20で得失点差はゼロ。
この数字は今後のマインツの課題を分かりやすく物語っている。
チーム方針は不明だが、14節を終えても安定しないディフェンス陣強化のために、DFを補強ことを視野に入れてもいい。
武藤の成長で、チーム状況は上がってきており、今後は武藤がマインツをどこまで引っ張れるか?信頼の置けるFWとなるか?期待感を持って、見ていきたい!
(香川、途中出場も1アシストで、メディア大絶賛!ブンデスリーガ第16節フランクフルト戦)
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