第115回「全米オープンゴルフ2015」3日目を迎えた松山英樹。2日目は全体の平均スコアが落ちる中、粘りのゴルフを魅せ、通算+1とスコアを落とすも21位Tと順位を上げてきた。
ムービングデーの3日目、松山は優勝に向かって難易度の高すぎるチェンバーズ・ベイを相手にどの様なゴルフを魅せるか?
3日目・ムービングデーの松山は、2バーディー、2ボギー1ダブルボギーの「72](PAR70)トータル3オーバー、首位と7打差の19位タイでホールアウトした。
元々、難易度が高い設計で作られた「チェンバーズ・ベイGC」フェスキュー芝に加えポアナが生え、ボコボコしたグリーンに、まともに打てないラフ。
そして、コースセッティングは日によって変わるという意地が悪いにも程があると言っていい大会になっている。
2日目は結局、初日の首位スコア-5を誰も抜くことが出来ず、世界の名だたるプレーヤー達をも悩ませている。
松山の首位と6打差という数字も、本人も言う通り充分に「優勝」の可能性を持った数字だ。
他の日本人選手は予選落ちし、松山一人に「日本人メジャー初制覇」の期待が懸かる!
ティーショット、アイアンショットの精度は高いレベルで安定しているため、パットのフィーリングさえ合えば、一気に優勝争いにまで持っていける状態だ。
その「優勝」へ向けての決勝ラウンドの闘いは、アマチュアのジャック・マグワイアとのツーサムのペアリングで、現地12時49分、OUTスタートで始まった!
1番 PAR 4 499Y
ティーショットは308Yの飛距離で、フェアウェイをキープ。残り187Y。
セカンドは2オンさせ、傾斜を使いピンに寄せていくも転がり過ぎ約6.4mの距離を残す。
しかし松山はこのバーディーパットを見事に沈め、いきなりのバーディースタート!
幸先良いバーディー発進で、トータルイーブンパー。17位タイへ順位を上げてきた!
2番 PAR 4 399Y
229Yのティーショットは、左のラフへ。残りは172Y。
セカンドショットは2オンも、ピン約11mを残す。
長い距離のパットは強めに出て、カップをオーバー。
約1.5mの返しのパットはしっかり沈め、パー。
3番 PAR 3 166Y
ティーショットは1オンも、ピン約14mを残す。
バーディーパットはナイスタッチだが、カップから60cm程の位置へ。
ここもしっかり沈め、パー。
4番 PAR 4 509Y
308Yのドライビングは、フェアウェイをキープ。残り172Y。
セカンドはグリーン右奥へ。ピン約10m。
長い距離のパットは、タッチは合うもののピン約1.2mを残し、パー。
5番 PAR 4 498Y
274Yのティーショットはフェアウェイ右サイドへ。残りは217Y。
セカンドショットは、グリーン右手前へのバンカーへ。21Yを残す。
リカバリーショットは、グリーン左奥へ。ピン約2.7m。
松山、この微妙な距離のパーパットをしっかり沈め、パーセーブ!
ボコボコのチェンバーズ・ベイのグリーンでは1m以上のパットはラインを読み切っても、途中ポアナに蹴られる可能性があり、危険だ。
6番 PAR 4 515Y
333Yのビッグドライブは、フェアウェイ左サイドをキープ。残りは184Y。
セカンドはグリーン左奥のラフへ打ち込んでしまう。残り13Y。ピンチ!
3打目アプローチは、ピン約3.4mまで寄せる。
このパーパットをしっかり沈め、見事にパーセーブ!
ティーショットはフェアウェイが広い分、かなり振り切っている印象がある。
このホールはパーオンを外したが、ショットの精度もいい。
パットのフィーリングも良さそうで、もう少しアイアンショットがピンに絡み出せば、チャージを掛けられそうだ!
7番 PAR 4 519Y
ティーショットは右のフェアウェイバンカーに捕まる。残り209Y。
セカンドショットは、グリーン右のサイドバンカーへ。残りは76Y。
3打目バンカーショットはグリーンオンも、ピン約6.7m。ピンチを迎える!
しかし松山はこのパットを見事に決め、ナイスパーセーブ!
このピンチをパーセーブで乗りきったことは大きい!後々このパーセーブはキーになりそうだ。
8番 PAR 5 603Y 長いパー5だが、ここは狙っていきたい!
335Yのロングドライビングは、右のラフへ。残り271Y。
セカンドはグリーン手前のフェアウェイへ。残り54Y。
3打目アプローチは、ピン約1.8mに寄せる絶妙なショット!バーディーチャンス!
しかし松山はこのバーディーパットを外してしまい、パーとする。
9番 PAR 3 225Y
ティーショットは、グリーン右手前へ1オン。ピン約18m。
長い距離のパットは、ピン約2.1mまで寄せる。
松山、このパーパットを強めに出してしまいカップをオーバーしピン約1.2mを残す。
返しのパットは入れたものの、前半上がりの痛恨のボギー。
前半フロントナインの松山は、1バーディー、1ボギーのイーブンパー。トータル1オーバーに戻り、16位タイでハーフターン。
【松山 前半のスコア】
Hole | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | OUT |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Par | 4 | 4 | 3 | 4 | 4 | 4 | 4 | 5 | 3 | 35 |
Yards | 496 | 399 | 165 | 495 | 480 | 495 | 508 | 602 | 217 | 3857 |
Score | 3 | 4 | 4 | 4 | 4 | 3 | 4 | 5 | 4 | 35 |
3日目のここまでの全体の平均パット回数は1.84。松山は1.67と平均よりパット数が少なく、パットのフィーリングは良いだけに9番の3パットが悔やまれる。
フェアウェイキープ率は57%(平均:73%)、パーオン率は67%(平均:66%)
330Y超えのロングドライビングが2ホールあり、距離の長いパー4対策もあり、思い切り良く振れている。
フェアウェイを外しても、パーオン出来なくても、得意のショートゲームとパットでカバーしている。
全体的にスコアを落とす選手が多い中、松山らしい我慢のゴルフで持ち堪えているが、後半は早くアンダーパーに持っていきたいところだ。
10番 PAR 4 473Y
287Yのティーショットは、フェアウェイ右サイドをキープ。残り162Y。
セカンドはグリーン左奥へ、ピン約10mに着ける。
長い距離のバーディーパットは、僅かに外れ、このホール、パーとする。
11番 PAR 4 530Y
310Yのドライビングはフェアウェイ右サイドをキープ。残り215Y。
セカンドショットは、グリーン手前残り28Yフェアウェイへ。
3打目アプローチはピン約4mに寄せる。
ここでパーパットは強めに出てしまい、1.2m程カップをオーバー。
返しのパットは決めるも、ここで痛恨のボギーを叩いてしまう。
このボギーで、トータル2オーバー。21位タイとスタート時の順位に戻る。
12番 PAR 4 311Y
1オンも狙えるパー4だが、松山は260Yのティーショットで、グリーン手前残り50Y地点へ。
セカンドアプローチは、グリーン左サイドへ2オン。
11番と同じ残り約4mのパットだが、ここも連続して外してしまい、パー。
13番 PAR 4 533Y 何とか言い流れを引き寄せたい!
315Yのドライビングは、フェアウェイ右サイドをキープ。残り184Y。
セカンドは2オン。ピン約8mに着ける。
バーディーパットは、いいタッチもカップに蹴られパー。
ここまでパットのフィーリングが良いが、決めきれない嫌な展開が続く。
14番 PAR 4 534Y
299Yのティーショットは、フェアウェイ右のバンカーへ。残り212Y。
深いバンカーだが、松山はレイアップせず、勝負に出てロフトの無いクラブを選択するが、顎に当たって戻ってしまう。
3打目のバンカーショットは出すだけにし、残り145Y地点へ。
4打目のショットは、グリーンに乗せピン約3.4mまで寄せる絶妙なショット!何とかボギーで凌ぎたい。
ボギーパットもタッチはいいが、僅かに外れ、痛恨のダブルボギーを叩いてしまう。
痛恨のダブルボギーで、トータル4オーバーまでスコアを落とし、24位タイ。
+4でも24位タイという順位が今日のコースセッティングとコース状態の難しさを物語っている。
15番 PAR 3 252Y
ティーショットはグリーン右手前のバンカーへ。残り18Y。
松山、このバンカーショットはグリーンオンさせ、傾斜を利用しピン約60cmまで寄せる巧いリカバリー。
このホールは見事なパーセーブ。
16番 PAR 4 372Y
330Yのロングドライビングは、フェアウェイ右サイドをキープ。残り33Y。
セカンドは2オン。ピン約2.7mに寄せる。
しかしこのバーディーパットも決めきれず、パー。
17番 PAR 3 122Y
ティーショットは1オン。ピン奥約7.3mに着ける。
バーディーパットは、タッチはぴったり合うもラインがほんの僅かに外れ、パー。
18番 PAR 5 577Y 最終ホール、バーディーで上がりたい!
ティーショットは310Yの飛距離で、フェアウェイをキープ。残り269Y。
セカンドは直接グリーンを狙い、あと少しで2オンも、グリーン手前の斜面で戻ってしまう。残り25Y。
3打目アプローチはグリーン奥の傾斜を使いピンに寄せ、約2.1mを残す。
松山はこのバーディーパットを沈め、バーディーフィニッシュ!
3日目・ムービングデーの松山は、2バーディー、2ボギー1ダブルボギーの「72](PAR70)トータル3オーバー、首位と7打差の19位タイでホールアウトした。
【松山 後半のスコア】
Hole | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | IN | Total |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Par | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 3 | 4 | 3 | 5 | 35 | 70 |
Yards | 436 | 537 | 304 | 534 | 521 | 167 | 394 | 172 | 604 | 3669 | 7526 |
Score | 4 | 5 | 4 | 4 | 6 | 3 | 4 | 3 | 4 | 37 | 72 |
【松山英樹のプレーを中心としたハイライト映像集】
【戦評】
3日目は、多くの選手がスコアを落とす厳しい逆ムービングデーとなった。
そんな中、松山は前半、精度の高いアイアンショットで、いい位置にグリーンオンさせ、かなり正確なタッチのパットがカップに嫌われるシーンが多く1バーディー1ボギー。
しかし、後半14番のバンカーショットで賭けに出たのが結果裏目に出て、この3日間で1つずつダブルボギーを喫してしまうも、最終18番をバーディーで上がる松山らしいゴルフ。
松山が一番得意とするのは、最終日であり、松山にとってのムービングデーはサンデーだ。
本人もホールアウト後のインタビューで「トップが余り伸びていない現状、最終日にアンダーパーにするゴルフが出来れば、まだチャンスはある!」と珍しく強きのコメント。
とにかくトップ選手達がアマチュアの様なプレーを何度も見せる、難し過ぎるコース。
結局ここまで、一番コースセッティングが甘かった初日にスコアを伸ばした選手が上位をほとんど占めている形で(スピースは2日目に伸ばしたが)初日の5アンダーからトップが伸びない状態が続き3日目はトップが4アンダーになったほどだ。
大逆転が起きてもおかしくはない。
明日、最終日に猛チャージを掛ける松山英樹に期待したい!
(松山英樹 全米最終日後コメント スピース優勝動画 最終順位表はこちら)
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(松山英樹 全米 最終日の模様はこちら)
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(松山英樹 最終日組合せ・スタート時間、3日目ホールアウト後コメント)
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(松山英樹2日目ホールアウトのコメント記事はこちら)
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(松山英樹 全米 2日目の模様はこちら)
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(松山英樹 全米 初日の模様はこちら)
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(松山英樹 大会直前コメント 練習ラウンド映像)
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(松山英樹 公式スタッツ・データ全米優勝予想は1位!)
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(松山英樹 パワーランキング・優勝予想3位!)
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