最終更新:2017年2月6日
PGAツアー「ウェイストマネジメントフェニックスオープン2016」最終日、松山英樹は通算2勝目となる優勝を達成!日本人では丸山茂樹氏以来2人目のPGAツアー複数優勝となった。
松山とファウラーはビッグ4、ビッグ5候補、次世代を担う人材と高く評価されている2人。最終組で共にラウンドし、18番最終ホール終了も通算14アンダーで並び、プレーオフへ!
互いに譲らず、熾烈な我慢比べの様相を呈し、迎えたプレーオフ4ホール目、ファウラーは池ポチャでボギー、松山はパーで、大会コースのスコッツデールの勝利の女神は松山英樹に微笑んだ!
※松山英樹 2017年フェニックスオープン大逆転連覇!の模様はこちら!
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最終日、第4ラウンド、松山英樹のツアー2勝目を懸けた闘いは、普段は仲の良い3人組のダニー・リー、リッキー・ファウラーとのペアリングで、現地10時50分OUTからスタートした!
1番408YPAR4
265Yのティーショットは、フェアウェイ左サイドへ。残り150Y。
セカンドはピン奥残り4.6mに着ける。
微妙な距離のパットだが、見事に沈め、いきなりのバーディースタート!
幸先良いバーディー発進で、トータル11アンダー。首位、ダニー・リーと2打差の単独2位へ!
松山 1番 ラインを読み切り、バーディー発進!
(映像:PGA公式HP)
2番442YPAR4
264Yティーショットは、左のラフへ。残り186Y。
セカンドは2オンも、ピン手前残り15mとかなりの距離を残す。
長い距離のパットは、カップ手前1mまで寄せ、ここはパー。
ここで同組で首位ダニー・リーはボギーとし、1打差となる!
3番558YPAR5
ティーショットは294Yの飛距離で、フェアウェイ右サイドへ。残り263Y。
セカンドはグリーン左へ外れ、ネイティブエリアへ。残り18.7Y。
3打目はグリーンに乗らず、手前ラフ。残り7.6m。
4打目アプローチは、あと僅かでチップインの惜しいショットで、パーセーブ。
ここでダニー・リーはボギー、ファウラーがバーディー、1組前のモルダーも追い付き、松山は4人が並ぶ首位タイに!
4番183YPAR3
ティーショットは、グリーンをオーバーしエッジ付近へ。残り9m。
2打目はカップ80cm程まで着け、パーセーブ。
5番470YPAR4
310Yのドライビングは、フェアウェイ右サイドへ。残り168Y。
セカンドは、ピン手前11mに着ける。
長い距離のパッティングは、カップ手前1.4mまで寄せ、ここもパー。
7位Tからスタートしたハリス・イングリッシュが猛チャージを掛け、ここで5人が首位タイに並ぶ大混戦!
6番432YPAR4
293Yのティーショットは、フェアウェイ右サイドへ。残り146Y。
セカンドはピン右残り4.8mに着ける絶妙なショット!
このバーディーパットは僅かに外してしまい、パー。
最終組の3人には痺れる膠着状態が続く。
7番215YPAR3
ティーショットは1オンも、ピン左14.7mに着け、距離を残す。
長いパットはタッチが合い、約60cmまで寄せ、パー。
ここで、リーがボギー、モルダーも1打落とし、首位は3人に!
8番475YPAR4
304Yティーショットは、フェアウェイ左サイドへ。残り173Y。
セカンドはピン左4.7mに着ける巧みなショット!
しかし、ここも微妙な距離のバーディーパットを僅かに外し、パー。
9番453YPAR4
前半上がり。気合いの315Yドライビングは、フェアウェイほぼ真ん中へ。残り144Y。
セカンドはピン右奥6mに着ける。
長めのバーディーパットは、ここも僅かに外れ、パー。
前半は1バーディー、ノーボギー。トータル11アンダー、首位Tのままハーフターンとなった。
前半スコアカード
前半のフェアウェイキープ率は85.71% (6/7)でティーショットは、一番良い状態。
パーオン率は77.78% (7/9)と高い数値だが、アイアンショットが寄せ切れておらず、我慢のゴルフ。
ここまでファウラーも1バーディーで、優勝争い独特の重苦しい展開だ。
最終日バックナインは1つのミスが命取りに、そしてチャンスを必ずモノにする精神力勝負。
スコアが伸びてこないだけに、早めに引き離して、流れを掴みたい!
10番428YPAR4
300Yのドライビングは、フェアウェイ右サイドへ。残り131Y。
セカンドショットは、ピン右3.6mに着ける絶妙なショットでバーディーチャンス!
下りのバーディーパットは僅かに外してしまい、非常に悔しいパー。
ここでグリーン奥ラフに打ち込んだファウラーが、チップインバーディーを決め、通算12アンダーで単独首位!
ダニー・リーもバーディーを決め、松山と並び2位Tに。
11番472YPAR4
難易度4位ホールファウラー、ダニーにはいい流れ。松山はチャンスを逸した嫌な流れを変えたい!
300Yティーショットは、左サイドファーストカットへ。残り189Y。
セカンドは2オンも、ピン手前20mの距離を残す。
長い長い3打目は、カップ手前2.6mを残すが、何とかパーセーブ。
12番182YPAR3
ティーショットはピン奥、5.8mに1オン。
微妙な距離のバーディーパットはカップを1mオーバー。
返しのパットは沈め、パー。
ここでイングリッシュが首位Tに並び、松山は単独3位に。ダニー・リーがボギーで4位へ。
13番558YPAR5
難易度18位。ここは絶対に獲りたいホール!308Yのドライビングは、左サイドセミラフへ。残り250Y。
セカンドショットは、グリーンには届かず、手前花道へ。残り20m。
3打目アプローチは、手前から転がしピン奥2.6mに着ける。
このパットは沈め、待望のバーディー奪取!
我慢に我慢を重ね、今日2個目のバーディーで、トータル12アンダー!
このホールでファウラーもバーディーで、13アンダーに伸ばしたため、松山はイングリッシュと並び2位T。
14番490YPAR4
距離もあり難しいミドルホールだが、流れに乗りたい!309Yティーショットは、フェアウェイほぼ真ん中へ。残り159Y。
セカンドはピン奥9mに着ける。
長いバーディーパットは、僅か50cm外れ、パー。
15番553YPAR5
名物ホール目前でここは拾いたい!309Yのドライビングは、右ラフへ。残り259Y。
セカンドショットは、引っ掛かり気味で左方向へショートし、2オンならず。残り22m。
バンカー越えの3打目アプローチは、ピン奥へ。残り3.4m。
先にファウラーがバーディーを獲り、絶対に入れたいパットだが、外れてパー。
ファウラーは、通算14アンダーとし、松山は12アンダーで、2打差を追う展開!
16番163YPAR3
名物MLB風スタンド付ホール!ティーショットはインパクト直前にギャラリーが声を発してしまい、松山のスイングが緩むが、ピン右4.4mに着ける。
微妙な距離のバーディーパットは、僅かにカップの横を過ぎ、タップインパー。
17番332YPAR4
1オン可能なPAR4ティーショットは1オン狙いも、グリーンに届かず花道へ。残り15.5m。
松山は2打目をウェッジで狙い、カップ横80cmまで寄せる。
このバーディーパットを沈め、このホールトラブルで、ボギーとしたファウラーと通算13アンダー、首位Tで並んだ!
松山 17番 見事な寄せからバーディー奪取!
(映像:PGA公式HP)
18番442YPAR4
最終組の松山とファウラー。同スコア、首位タイで迎える最終ホール!
渾身の327Yのビッグドライブは、フェアウェイほぼ真ん中へ。残り106Y。
セカンドはピン右奥へ、デッドに落とすもスピンは掛からず。残り5.4m。
ファウラーのセカンドは、松山よりもカップに近く3mまで寄せてきた。
松山には大きなプレッシャーが掛かる、難しい下りのパットを見事に沈め、バーディー奪取!先に14アンダーとする。
今度は外せば、松山の優勝のプレッシャーの中、ファウラーはしっかりとバーディーパットを沈め、14アンダーで、決着はプレーオフへ!
18番 絶対に外せないプレッシャーの中、バーディーパットを沈める松山英樹
(映像:PGA公式HP)
ここまで最終日18ホールを終えた成績は、4バーディー、ノーボギー「67」(PAR71)トータル14アンダーでフィニッシュ。
後半 スコアカード
プレーオフ
プレーオフはまず18番を2回ラウンド。そこでも決着がつかなければ10番をラウンドする。
1ホール目 18番PAR4
ファウラー、松山ともフェアウェイをキープ。
松山、残り100Y付近からのセカンドはグリーンオン!
ファウラーはグリーン手前に外すが、残り20Yのアプローチを寄せ、パー。
松山、バーディパットはカップ右に僅かに外れ、惜しくもパー。
勝敗付かず、2ホール目へ。
2ホール目 18番PAR4
ティーショット、ファウラーはフェアウェイ右サイドへ。松山はフェアウェイ真ん中へ。
松山のセカンドはピン3mに着けチャンス!
ファウラーのセカンドもほぼ同じ位置へ。
ファウラーが先にバーディ奪取。
プレッシャーの懸かる松山もバーディーパットを決め返す!
18番では勝敗つかず、プレーオフ3ホール目、10番へ!
松山 バーディーパットを入れ返し、3ホール目へ!
(映像:PGA公式HP)
3ホール目 10番PAR4
ファウラーのティーショットは、左へ大きく曲げ、ラフへ。セカンドはグリーンオーバーでラフへ。
松山はフェアウェイキープし、セカンドを打つも、松山はグリーン奥へ。残り8m。
ファウラー3打目アプローチは、ショートし、距離を残す。
松山の長いバーディーパットは、ラインを読み切るも、僅かに外れる。
ファウラーは微妙な距離のパーパットだが、見事沈める。
松山も重圧の懸かる中、パーパットを沈め、決着付かず。
次は1オン可能な17番PAR4へ。
4ホール目 17番PAR4
ファウラーのティーショットは、左へ大きく曲げてしまい、池へ入れてしまい、ウォーターハザード。
松山のティーショットは、途中で手を離すも、グリーン手前花道へ。
ファウラーはペナルティで、3打目でピン手前へオン。しかしファウラーはパーパットを外し、ボギー。
松山は、残り約3mまで寄せ、このバーディーパットは外してしまうも、パーパットを決め、待ちに待った念願のPGAツアー2勝目を挙げた!
松山英樹 プレーオフ制し「優勝」の瞬間!!
(映像:PGA公式HP)
プレーオフ スコアカード
松山英樹 最終日・第4ラウンド 全ラウンドスタッツ
初日 | 2日目 | 3日目 | 最終日 | トータル | 順位 | |
---|---|---|---|---|---|---|
フェアウェイキープ率 | 57.14% (8/14) | 50.00% (7/14) | 42.86% (6/14) | 71.43%(10/14) | 55.36%(31/56) | 44位T |
パーオン率 | 77.78% (14/18) | 55.56% (10/18) | 88.89% (16/18) | 88.89% (16/18) | 77.78% (56/72) | 1位 |
ドライビングディスタンス | 293.8 | 290.4 | 290.5 | 71.43%(10/14) | 55.36%(31/56) | 44位T |
サンドセーブ率 | 100.00% (1/1) | 50.00% (2/4) | - | - | 60.00% (3/5) | 21位T |
STROKES GAINED TEE TO GREEN | 3.213 | 0.967 | 4.936 | 3.143 | 12.259 | 1位 |
STROKES GAINED PUTTING | 2.634 | 0.498 | -1.922 | 0.437 | 1.647 | 29位 |
PUTTS PER GIR | 1.500 | 1.600 | 2.063 | 1.750 | 1.750 | 32位T |
※STROKES GAINED TEE TO GREEN=スコアに対するショットの貢献度を表す数値
※STROKES GAINED PUTTING=スコアに対するパッティングの貢献度を表す数値
※PUTTS PER GIR=パーオンした場合の平均パット数
(プレーオフの激闘を終え、互いを称え合う、松山とファウラー)ゐ太夫の寸評
やはり、松山英樹は大会コース「スコッツデール」に愛される男だった。
1番でバーディーを獲って以来、後半12番までチャンスを逃す場面もあり、停滞ムードとなり、我慢のゴルフを強いられる。
後半10番では、最終組同組のファウラー、ダニー・リーよりもチャンスに着ける素晴らしいショットを魅せるも、バーディーを獲れず。
ここまで、ファウラーも停滞ムードだったが、逆に10番でバーディーを獲り、流れは完全にファウラーに方に傾いた。
勢い付いたファウラーは、それ以降バーディーを重ね、15番で2打差に開き、万事休すと思われたが、ファウラーは17番ティーショットで池に入れ、ボギー。
逆に松山は17番をバーディーとし、ここで13アンダーでトップタイに並んだ。
今日の松山は、ティーショットはかなり良くなったものの、アイアンショットとパッティングの精度がイマイチで、優勝は難しいかと思われた。
しかし、終盤のここぞという時に一気に流れを引き寄せ、強烈なプレッシャーが懸かる場面、特にプレーオフに入ってからのパッティングの集中力は凄まじささえ感じた。
ここまで、2014年4位→2015年2位と抜群の相性を誇ってきた「フェニックスオープン」で、悲願の優勝。
そして、丸山茂樹氏以来2人目のPGAツアー複数優勝を果たした。
次は、いよいよ、日本人選手は誰も成し遂げたことのない、メジャー制覇が当面の目標になる。
昨年、5位のマスターズは、特に期待の持てる大会だ。
今季早い内に、優勝を果たしたことによって、来季シードは確定し、レギュラーツアーも有利に戦うことが出来る。
おそらく今季は、レギュラーツアーで、もう1つは勝てると見ている。年間複数優勝はこれも日本人初になる。
稀代のショットメーカー松山は、今回の優勝によって、一段も二段もレベルアップをしたはずだ。
日本よりもアメリカでの評価が高い松山英樹が、今回の優勝で、改めて国内でも松山の凄さを理解してくれる人が増えてくれれば、松山を追い続けてきた筆者としてもうれしい限りだ。
※松山英樹「フェニックスオープン」優勝関連番組
ゴルフネットワーク
放送日程 | 番組内容 |
---|---|
2月9日(火)午後10:00-10:15 | 松山英樹 プレーハイライト |
2月9日(火)午後11:30-深夜0:00 | 松山英樹 優勝記者会見 |
2月10日(水)午前9:30-10:30 | フェニックスオープン最終日ダイジェスト |
NHK-BS1
放送日程 | 番組内容 |
---|---|
2月11日(木)午前7:00-午前8:50 | フェニックスオープン最終日 再放送 |
2月12日(金)午後7:00-午後7:50 | 松山英樹・石川遼 世界最高峰に挑んだ1年~2015アメリカPGAツアー |
※番組は変更になる場合があります。必ず最新の番組表をご参照ください。
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(松山英樹 世界ランキング自己最高位更新の12位!)
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