「たったの3分?」と思われがちだが、この3分の短縮のため技術向上に費やした月日はとてつもなく長い道のりだった。その理由とは?最高速度の変遷・記録は?
他の新幹線・高速鉄道の最高速度との比較。そして「新幹線」の高い技術を世界へ売り込み「世界標準」とするための課題と展望を検討したい。
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思えば長い道のりだった。
1992年の「のぞみ」登場により、270キロの最高速度に変わって、
当時の技術と規格で作られカーブ区間が多く都市部を走るため、
「高速でカーブを曲がる技術」「騒音を上げずに速度を出す技術」
「安全性を図りつつも軽量化する」「制動力性能の高いブレーキ」
と難易度の高い技術を要した。
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最新の「N700A」「改良型N700系」でやっとその高いハードルを
クリアした。
新幹線他路線区での最高速度は、山陽新幹線では時速300キロ、
東北新幹線で時速320キロ、上越新幹線で時速275キロ、
長野新幹線、九州新幹線は260キロとなっている。
世界規模で見るとフランス「TGV」と日本の新幹線が、
営業速度で、それぞれ「時速320キロ」という数字が、現状世界最速だ。
なお中国の高速鉄道では一時期、時速350キロという「世界最速」を謳っていたが、
「世界最高速」という記録目的で、安全性を完全に無視した速度であり、
現在は時速300キロでの運転だが、その真偽も疑わしい。
現在、日本とフランスが世界の高速鉄道販売をリードおり、
安全性の優位性と安定したシステム、高性能車両をセット販売で、
売り込みをかける日本と、新幹線よりもコスト面有利のフランスTGVとの
熾烈な競合が繰り広げられている。
ただし中国が日本の技術を事実上盗用し導入、
路線によってそれぞれフランス、ドイツ、カナダの技術をベースにした
車両を自国開発として走行させている事実があり、
これは、中国鉄道部科学技術局長が自身で暴露し、
アメリカ超党派諮問機関の「米中経済安保調査委員会」も
痛烈に批判・指摘をしていることでもある。
中国は「新幹線」そっくりな外観と「新幹線」技術をまねてはいるが、
安全性に極めて疑いのある高速鉄道を、自国製品として低価格で
世界に売り込もうとしており、
長年の研究と努力によって生まれた「新幹線開発技術」への侵害、
また導入された国での、列車事故、トラブル等多くの問題を発生させる
懸念がある。
メキシコでは、一度中国企業が落札した高速鉄道の発注を取り消す
異例の事態も起きている。
日本は、確たる技術と信頼性、安全性を武器に世界の高速鉄道の将来と
その国の国民の安全を守るためにも、早期に数多く請負っていく必要がある。
昨今、日本の技術製品の「ガラパゴス化」が叫ばれて久しいが、
「新幹線の規格」を世界の高速鉄道「標準規格」にするくらいの意欲を持ち、
確固たる「高速鉄道・新幹線大国」として、その技術の普及に期待したい。
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