F1カナダGP2016、1日目・フリー走行1回目・FP1、2回目・FP2の模様をご紹介します!
高速サーキット・カナダGP初日、FP1・FP2ともトップタイムを記録したのはメルセデス・ハミルトン。ターボチャージャーアップデートにより期待の高まるマクラーレンホンダは、アロンソが10位→11位。バトンは12位→7位と、2台ともトップ10タイムを計測しており、予選、特に決勝に期待が持てそうです!
【目次】
フリー走行 1回目 FP1
フリー走行1回目 FP1タイム
P | Driver | Team | Time | Laps |
---|---|---|---|---|
1 | L.ハミルトン | メルセデス | 1:14.755 | 22 |
2 | N.ロズベルグ | メルセデス | 1:15.086 | 30 |
3 | S.ベッテル | フェラーリ | 1:15.243 | 22 |
4 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 1:15.553 | 29 |
5 | K.ライコネン | フェラーリ | 1:15.618 | 23 |
6 | V.ボッタス | ウィリアムズ | 1:16.301 | 30 |
7 | N.ヒュルケンベルグ | F.インディア | 1:16.464 | 24 |
8 | C.サインツ | トロロッソ | 1:16.543 | 21 |
9 | S.ペレス | F.インディア | 1:16.577 | 25 |
10 | F.アロンソ | マクラーレン | 1:16.663 | 18 |
11 | D.リカルド | レッドブル | 1:16.734 | 28 |
12 | J.バトン | マクラーレン | 1:16.788 | 8 |
13 | R.グロージャン | ハース | 1:17.008 | 22 |
14 | F.マッサ | ウィリアムズ | 1:17.065 | 7 |
15 | D.クビアト | トロロッソ | 1:17.310 | 24 |
16 | E.グティエレス | ハース | 1:17.319 | 24 |
17 | F.ナッセ | ザウバー | 1:17.855 | 21 |
18 | R.ハリアント | マノー | 1:18.103 | 21 |
19 | M.エリクソン | ザウバー | 1:18.129 | 8 |
20 | K.マグヌッセン | ルノー | 1:18.409 | 13 |
21 | P.ウェーレイン | マノー | 1:18.453 | 30 |
22 | J.パーマー | ルノー | 1:18.583 | 28 |
(動画) ジル・ビルヌーブサーキット バードビュー
(映像:Formula1.com YouTube公式アカウント)
カナダGP2016 FP1詳細
ヨーロッパラウンドに舞台を移したF1サーカスは、一旦、大西洋を渡りカナダ・モントリオールへ。
かの伝説のドライバー、ジル・ビルヌーブの名前を冠したサーキットは、2本の長いストレートの後にシケイン、ヘアピンがあり、いわゆるストップ&ゴーコースのため、トラクションとパワーが求められます。
そして、セント・ローレンス川の中州人工島の公園内のサーキットのため、μが低く、スピードに乗ったマシンがグリップを失い大きな事故が度々起きています。
そして、ハイスピードから一気に減速、再びベタ踏みを繰り返すため、燃費に厳しく、昨年のレースではアロンソがバトル中に、ピットからペースダウンする様指示が出たことも。
ここまでパフォーマンスの上がらないフェラーリと、モナコGPでは期待外れに終わったマクラーレンホンダが揃って、ターボチャージャーをアップデート。
マクラーレンホンダは、ハイスピードレースに対応するため、フロントウイングも変更しています。
モンテカルロで、3度のクラッシュを演じてしまったレッドブル・フェルスタッペンは、モナコではリカルドのみに搭載されていた新型ルノーPUを搭載し、高速サーキットに臨みます。
快晴の中、始まったFP1は、まずフェラーリ・ライコネンがトップタイムを刻み、早速2番手にはフェルスタッペン、3-4番手にウィリアムズの2台が入り、メルセデス勢は珍しくタイム計測に入らず、25分が経過。
ここで、ウィリアムズ・マッサがターン1でグリップを失いスピン。そのままターン2のタイヤバリアに突っ込み、マシンは大破し赤旗中断に。
やはりこのコースは、少しのミスが大事故に繋がります。幸い、マッサに怪我はないものの、モナコから2戦連続のFP1でのクラッシュとなってしまいました。
赤旗は、FP1開始40分頃に解除され、セッション再開。
続々とマシンがコースインする中、タイムアタックを開始したメルセデスの2台が好タイムを連発し、ハミルトンは先にトップタイムを出したロズベルグを0.7秒上回る1:14.755を計測し、これがFP1のトップタイム。
次いでロズベルグ、ベッテル、フェルスタッペン、ライコネン、ボッタスが続きました。
一方、ターボチャージャーのアップデートで期待にの懸かるマクラーレンホンダは、アロンソは18周の走行で10番手タイムの1:16.663を計測するも、バトンはエンジンからのオイル漏れのトラブルで、8周のみの1:16.788で、12番手タイム。
また、レッドブル・リカルドは、11番手タイムで、FP1を終了しています。
そして同僚フェルスタッペンは、ウィリアムズ・ボッタスに対する進路妨害が審議の対象となり、セッション終了後、スチュアードから「フェルスタッペンがボッタスの前で不必要に減速」で叱責処分を受けています。
(動画)2戦連続FP1でクラッシュしてしまったウィリアムズ・マッサ
FP1: Massa backs it into the Turn 1 barriers
フリー走行 2回目 FP2
(動画)懐かし映像 92年カナダGPミハエル・シューマッハのオンボード映像
Classic onboard: Michael Schumacher, Canada 1992
(映像リンク:Formula1.com公式HP)
フリー走行2回目 FP2タイム
P | Driver | Team | Time | Laps |
---|---|---|---|---|
1 | L.ハミルトン | メルセデス | 1:14.212 | 43 |
2 | S.ベッテル | フェラーリ | 1:14.469 | 45 |
3 | N.ロズベルグ | メルセデス | 1:14.738 | 46 |
4 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 1:15.156 | 29 |
5 | D.リカルド | レッドブル | 1:15.168 | 43 |
6 | V.ボッタス | ウィリアムズ | 1:15.213 | 46 |
7 | J.バトン | マクラーレン | 1:15.213 | 35 |
8 | K.ライコネン | フェラーリ | 1:15.234 | 43 |
9 | N.ヒュルケンベルグ | F.インディア | 1:15.321 | 50 |
10 | C.サインツ | トロロッソ | 1:15.410 | 42 |
11 | F.アロンソ | マクラーレン | 1:15.450 | 40 |
12 | S.ペレス | F.インディア | 1:15.493 | 47 |
13 | F.マッサ | ウィリアムズ | 1:15.513 | 44 |
14 | D.クビアト | トロロッソ | 1:15.559 | 42 |
15 | R.グロージャン | ハース | 1:16.093 | 35 |
16 | K.マグヌッセン | ルノー | 1:16.255 | 39 |
17 | F.ナッセ | ザウバー | 1:16.582 | 40 |
18 | E.グティエレス | ハース | 1:16.591 | 32 |
19 | M.エリクソン | ザウバー | 1:16.902 | 51 |
20 | J.パーマー | ルノー | 1:17.001 | 48 |
21 | P.ウェーレイン | マノー | 1:17.023 | 32 |
22 | R.ハリアント | マノー | 1:17.423 | 49 |
FP2 詳細
FP2も抜ける様な青空の下でのセッション。
ただ、決勝当日は雨の予報もあるため、ダウンフォースを多めに採るセッティングで走っておくのか?各チームは難しい判断を迫られます。
また、どうにも信頼性の低いピレリタイヤが、モナコから導入している低μサーキット用のウルトラソフトタイヤが、スーパーソフトよりタイムが出ない傾向も続いており、タイヤチョイスの判断材料として多くのデータを採りたいところでもあります。
FP2はセッション序盤に、F.インディアが好タイムを計測。
他チームも続々とコースインし、メルセデス、フェラーリ、レッドブルの上位勢がタイムを更新し合う展開に。
その後、ウルトラソフトを履いたハミルトンが1:14.212のタイムを計測し、これがFP2トップタイム。
約0.2秒差の2番手にベッテル、次いでロズベルグが3番手で、ここまでが1分14秒台。
4-5番手はレッドブル・フェルスタッペンと、FP1では11番手に終わったリカルドが並びました。
そして、FP1をトラブルで満足に走れなかったバトンは、1:15.213のラップを計測し、ウィリアムズ・ボッタスと同タイムの7番手。
一方のアロンソは、1:15.450のタイムで11番手となりました。
フェルナンド・アロンソ FP1・2終了後コメント
「新しいターボによってエネルギーの回収が向上するだろう。いいことだよ」とアロンソ。
「必ずしもパワーが向上するわけではないが、レースシミュレーションでは、バッテリーのマネジメント、ストレートでより長くエネルギーを使用することに多少役立つ可能性があることが分かっている」
「予選では大きな変化はないが、決勝で改善がみられることを期待している」
「すべてが正しい方向に向かっている。また一歩前進したといっていいだろう」
「だがまだ先は長い。特にパワーに関してはね。パワーが限られていることが今の大きな問題点だから」
「MGU-Hとエネルギー回収については、去年と比べると今年はさほど悪くない。今回また一歩前進したことは歓迎だ。それでも道のりは長いけどね」
ジェンソン・バトン FP1・2終了後コメント
FP1でいくつか問題が発生した。すごくついてなかった。FP1とFP2の間でパワーユニットを交換し、午後の走行を開始するのが少し遅れた。でもチームの皆は本当によく頑張ってマシンの準備を整えてくれた。
その後はエンジンの動きに関して何の問題もなかった。でも今夜データをチェックして、今朝降ろしたエンジンで行くのか、午後に搭載したエンジンで行くのか判断する必要がある。
FP2ではそれなりに周回を重ねることができた。マシンの感触はいいし、走っていて楽しい。でもセットアップに関していくつか解決すべきことがあるので、それに関しては今夜作業する。
ポジティブな一日だったが、もっと改善する必要がある。今日あと0.5秒速く走っていたら4位だったし、あと0.2秒遅かったら11位だった。だから明日以降、自分たちの力をフル活用していく必要がある。
古いエンジン(ICE)に戻した後、動きに何の問題も見られなかった。チームはいい仕事をしてくれた。
ここでの僕らのパフォーマンスには皆少し驚くだろうと僕は言っていたよね。モナコより悪くはならないだろうと。
(予選Q3進出は可能だと思うかと聞かれ)可能だと思う。目標をある程度高く掲げて、今年一番の予選にするよう努力すべきだ。それがここでできたら素晴らしい。
(2トークンを使ってアップデートしたターボについて)純粋なペースというより、効率の改善のためのものだから、役立つのは決勝だけだろう。エッソの新しい燃料が導入されて約0.1秒の改善につながるから、これも助けになる。
(上記2コメント出典:AUTO SPORT WEB)
現在、マクラーレンホンダの元チャンピオンドライバー2人は、その去就が取り沙汰され、注目を集めているだけに、チームも最大限の環境を用意し、まずはレースに専念して貰いたいところです。
マクラーレンホンダのマシンは、まだまだストレートスピードでは、上位チームに遅れをとっており、エンジンパワーそのものではなく、アップデートターボ導入の回生エネルギーの改善により、決勝での燃費向上で上位を目指す段階です。
後は、FP1に出てしまったバトンのマシンのICEのトラブルを解決し、信頼性を高めておく必要があります。
そして、上位に目を移すとハミルトンはFP1・FP2ともにトップタイムとなり、モナコGPで潮目が変わりそうな勢いをしっかりキープしています。
ロズベルグの踏ん張り所でもありますが、ベッテルもアップデートしたターボチャージャー導入の効果が余り見られない中、意地の魅せどころとなります。
もちろん、3度目の正直を狙うレッドブル・リカルドにも注目と期待が集まります!
(F1カナダGP2016 各日速報動画・TV放送・タイムスケジュール)
h-idayu.hateblo.jp
(2016F1GP日程・スケジュール レギュレーション改正等記事)
h-idayu.hateblo.jp
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