「準決勝」錦織の「あの一瞬」さえ無ければ、トロフィーは錦織が掲げていただけに残念で仕方がない。
ジョコビッチも追い込まれていたメンタル面、あの試合の勝利は2人のメンタル面の強さの差が生んだものだった。
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テニスは「メンタルのスポーツ」だ。
それは、テニスに限らず全スポーツに言えることだが、
プロスポーツでレベルやステージが高くなればなるほど、
「メンタル」の差「一瞬の魔」が勝負を分けることになる。
ATPツアーファイナル「準決勝」錦織圭とノバク・ジョコビッチの
試合はそれが如実に現れた試合であった。
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第1セットはジョコビッチの世界ランク1位を体現する
圧倒的なテニスで、錦織を寄せ付けなかった。
しかし、第2セットに入り、突然その立場が入れ替わる。
圧倒的なテニスをしていたジョコビッチが、錦織の深く強い
ストロークを受け、後ろに下がり出す、
主導権は完全に錦織が握り、ジョコビッチは錦織に
振り回される形になった。
そしてジョコビッチのミスも誘い出す。
ジョコビッチがスタミナ面で厳しい様子も出始める。
そして多くの観客を味方に付け、自分のミスに歓声を上げる
観客に対し、ジョコビッチは苛立ちも見せるシーンもあった。
プレーもナーバスなシーンが見られた。
ゲームを支配した第2セットは錦織が獲り、会場も最高の雰囲気で
ファイナルセット史上最高の圧倒的勝率を誇り「マラソンモンスター」の
異名もとる錦織が「ファイナルセットを獲る」可能性は高まってきた。
しかし、好事魔多しファイナルセット、ジョコビッチの第1ゲーム。
40-15のダブルブレイクポイントまで持ち込んだ錦織が、
ストロークが弱まったジョコビッチに対し「エアケイ」を
繰り出してきた。
しかし、ここから錦織はミスを連発し、このゲームも落とし、
ダブルフォルトも連発。
ファイナルセットは、まさかの0-6で敗れた。
たまに魅せるものの、ここまで封印してきた「エアケイ」
あの場面で出した錦織には心の余裕の反面、隙を魅せてしまった、
まさに「魔が差した」のではないか?
ここを取り切れなかったことで、完全にゲームを掌握していた
錦織が自分を見失い出した。
ファイナルセットは、自分への苛立ちも隠せなくなっていた。
ATPファイナルの、しかも「準決勝」まで来ると、
実力の差ではなく、より「メンタル面の差」がモノを言う。
一瞬、錦織が見せてしまった隙に、ジョコビッチはたたみ掛けた。
プロスポーツのハイレベルな闘いの「一瞬の隙」の怖さを
改めて実感させられた。
しかし、マイケル・チャンコーチの下で今季急成長を
見せた錦織圭。
世界ランク1位のジョコビッチサイドもチームを挙げて
今季最終戦で錦織を倒すことに全力を上げたという。
全米選手権で錦織が言った「もう勝てない相手はいない」は
奢りでも何でも無く事実であることが証明されているし、
何よりこのレベルまで来た選手は、自分を奮い立たせる意味でも
強気な発言をした方がいい。
今季、世界トップレベルで闘い続けた錦織圭が得た経験値は
とてつもなく高いものだ。
来季以降は四大大会優勝はもちろんのこと、
世界ランク1位に立つことも夢ではないはずだ。
攻め続ける姿勢で、日本、世界を熱狂させた錦織の
テニスには「無限の可能性」を感じる。

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