更新:2018/10/18
松山英樹が日本人初制覇に挑み、金谷拓実がローアマを目指す!⛳ゴルフ海外四大メジャー大会「マスターズ」の出場資格・概要・歴代優勝者・大会の歴史・記録、その他トピックスをご紹介します!
正式名称「マスターズトーナメント」は1934年に、ボビー・ジョーンズとクリフォード・ロバーツによって第1回大会が開催されて以来、メジャー大会で唯一同じコース「オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ」のみで歴史に残る数々の闘いが繰り広げられてきました!
ゴルフの世界四大メジャー大会は「マスターズ」「全米プロゴルフ選手権」「全米オープン」「全英オープン」のいずれも長い歴史を誇る由緒ある4大会。「マスターズ」は例年、4月2週目の日曜日を最終日とする日程で開催されます。
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マスターズ 出場資格
マスターズトーナメントへは、以下の18通りのいずれかの条件を満たす者が出場を許され、別途、特別招待を受けた者も出場することが出来ます。
1. 歴代優勝者 (生涯)
2. 全米オープン優勝者(過去5年間)
3. 全英オープン優勝者(過去5年間)
4. 全米プロゴルフ選手権(PGA選手権)優勝者(過去5年間)
5. ザ・プレーヤーズ選手権優勝者(過去3年間)
6. 前年全米アマ優勝者および2位
7. 前年全英アマ優勝者
8. 前年アジアパシフィックアマチュア選手権優勝者
9. 前年全米ミッド・アマ優勝者
10. 当年ラテンアメリカアマチュア選手権優勝者
11. 前年マスターズ大会12位以内(タイを含む)入賞者
12. 前年全米オープン4位以内(タイを含む)入賞者
13. 前年全英オープン4位以内(タイを含む)入賞者
14. 前年PGA選手権4位以内(タイを含む)入賞者
15. 前年マスターズ大会翌週から、本大会前週までのPGAツアー(フェデックスカップポイントに加算される試合)優勝者
16. 前年ザ・ツアーチャンピオンシップ出場者
17. 前年最終週の公式世界ランキング50位以内
18. 同年公式世界ランキング50位以内(マスターズ大会開催前週に発表のもの)
19.特別招待枠
日本ツアー賞金王という出場資格はない
よく誤解されるのですが、上記の通り「日本ツアー賞金王」に招待・出場資格が与えられるという文言は無く、2015年の今大会に2014年国内賞金王の小田孔明は出場出来ませんでした。
これは、[17]の開催前年末の世界ランキング50以内に入れなかった(小田は56位)ことに加え、18の、マスターズ開催前週の世界ランク50位以内にも入れなかった(同70位)ためです。
マスターズの招待資格に「世界ランク順位」が導入された1999年以降、世界ランク50位以内の資格を得られなかったのは、2004年の片山晋呉が該当しますが「特別招待枠」で出場。
2015年の小田孔明は、99年以降、初めて日本ツアー賞金王が「マスターズ」に出場出来なかったケースとなりました。
他のメジャー大会でも「日本ツアー賞金王」が出場資格となっているのは、前年日本ツアー賞金ランク上位2名という「全英オープン」のみであり「全米オープン」「全米プロゴルフ選手権」には、出場資格はありません。
また、日本人選手出場が松山英樹1名のみという状態が2014年、2015年と2年連続続いていますが、まず日本人選手出場1名のみは、河野高明氏1名のみの1971年まで遡り、この時は1969年から71年の3年間、河野氏のみの出場が続きました。
2016年の出場は松山英樹のみとなり、69年~71年の記録に並ぶ結果となりました。
2017年は、松山英樹は複数条件で出場権を保有。池田勇太が[17]の「2016年末世界ランキング50以内」の要件で、谷原秀人がWGC-デルマッチプレーの活躍で[18]の「マスターズ開催前週世界ランク50以内の要件」で出場権を獲得しました。
2018年は松山英樹が複数条件で、池田勇太、宮里優作が[17]要件「2017年末の世界ランキング50以内」小平智が[18]「マスターズ大会開催前週に世界ランキング50以内」の要件でそれぞれ、出場権を獲得し、史上最多タイとなる日本勢4名の出場となりました!
2019年大会 日本人出場権獲得プレーヤー!変更点!
2019年からPGAツアーの大幅日程変更によりメジャー大会は4月「マスターズ」→5月「全米プロゴルフ選手権」→6月「全米オープン」→7月「全英オープン」と「全米プロ」が前倒しされ毎月開催!
レギュラーツアーでも「マスターズ」前後に大きな大会が集まる形となり、トッププロ達の日程の組み方やコンディション調整が、より重要になってきそうです!
そして2019年大会で出場権を獲得している日本人選手は、松山英樹が複数条件で、小平智が昨季「RBCヘリテージ」優勝により上記[15]の資格で既に出場要件を満たし2018シーズンを終了!
また、2011年の松山英樹以来となる「アジアパシフィックアマチュア選手権」優勝の快挙を果たした金谷拓実(東北福祉大)が[8]の要件を満たし、2018年10月現在で、早くも3名の日本人選手の出場が決まっています!(ちなみに金谷は「全英オープン」出場権も獲得)
今後は[19]今年最終週での世界ランク上位50位以内、マスターズ開催前週発表時の世界ランク50位内[20]の出場資格に何人入ってこられるか?に注目が集まります!
マスターズ 歴代優勝者
開催年 | 優勝者 | スコア | 通算 | 賞金($) |
---|---|---|---|---|
1934 | ホートン・スミス | 284 | -4 | 1,500 |
1935 | ジーン・サラゼン | 282 | -6 | 1,500 |
1936 | ホートン・スミス | 285 | -3 | 1,500 |
1937 | バイロン・ネルソン | 283 | -5 | 1,500 |
1938 | ヘンリー・ピカード | 285 | -3 | 1,500 |
1939 | ラルフ・ガルダール | 279 | -9 | 1,500 |
1940 | ジミー・デマレー | 280 | -8 | 1,500 |
1941 | クレイグ・ウッド | 280 | -8 | 1,500 |
1942 | バイロン・ネルソン | 280 | -8 | 1,500 |
1943-45 | 第二次世界大戦のため中止 | - | - | - |
1946 | ハーマン・カイザー | 282 | -6 | 2,500 |
1947 | ジミー・デマレー | 281 | -7 | 2,500 |
1948 | クロード・ハーモン | 279 | -9 | 2,500 |
1949 | サム・スニード | 282 | -6 | 2,750 |
1950 | ジミー・デマレー | 283 | -5 | 2,400 |
1951 | ベン・ホーガン | 280 | -8 | 3,000 |
1952 | サム・スニード | 286 | -2 | 4,000 |
1953 | ベン・ホーガン | 274 | -14 | 4,000 |
1954 | サム・スニード | 289 | 1 | 5,000 |
1955 | ケリー・ミドルコフ | 279 | -9 | 5,000 |
1956 | ジャック・バーク・ジュニア | 289 | 1 | 6,000 |
1957 | ダグ・フォード | 283 | -5 | 8,750 |
1958 | アーノルド・パーマー | 284 | -4 | 11,250 |
1959 | アート・ウォール・ジュニア | 284 | -4 | 15,000 |
1960 | アーノルド・パーマー | 282 | -6 | 17,500 |
1961 | ゲーリー・プレーヤー | 280 | -8 | 20,000 |
1962 | アーノルド・パーマー | 280 | -8 | 20,000 |
1963 | ジャック・ニクラス | 286 | -2 | 20,000 |
1964 | アーノルド・パーマー | 276 | -12 | 20,000 |
1965 | ジャック・ニクラス | 271 | -17 | 20,000 |
1966 | ジャック・ニクラス | 288 | 0 | 20,000 |
1967 | ゲイ・ブリュワー | 280 | -8 | 20,000 |
1968 | ボブ・ゴールビー | 277 | -11 | 20,000 |
1969 | ジョージ・アーチャー | 281 | -7 | 20,000 |
1970 | ビリー・キャスパー | 279 | -9 | 25,000 |
1971 | チャールズ・クーディー | 279 | -9 | 25,000 |
1972 | ジャック・ニクラス | 286 | -2 | 25,000 |
1973 | トミー・アーロン | 283 | -5 | 30,000 |
1974 | ゲーリー・プレーヤー | 278 | -10 | 35,000 |
1975 | ジャック・ニクラス | 276 | -12 | 40,000 |
1976 | レイモンド・フロイド | 271 | -17 | 40,000 |
1977 | トム・ワトソン | 276 | -12 | 40,000 |
1978 | ゲーリー・プレーヤー | 277 | -11 | 45,000 |
1979 | ファジー・ゼラー | 280 | -8 | 50,000 |
1980 | セベ・バレステロス | 275 | -13 | 55,000 |
1981 | トム・ワトソン | 280 | -8 | 60,000 |
1982 | クレイグ・スタドラー | 284 | -4 | 64,000 |
1983 | セベ・バレステロス | 280 | -8 | 90,000 |
1984 | ベン・クレンショー | 277 | -11 | 108,000 |
1985 | ベルンハルト・ランガー | 282 | -6 | 126,000 |
1986 | ジャック・ニクラス | 279 | -9 | 144,000 |
1987 | ラリー・マイズ | 285 | -3 | 162,000 |
1988 | サンディ・ライル | 281 | -7 | 183,800 |
1989 | ニック・ファルド | 283 | -5 | 200,000 |
1990 | ニック・ファルド | 278 | -10 | 225,000 |
1991 | イアン・ウーズナム | 277 | -11 | 243,000 |
1992 | フレッド・カプルス | 275 | -13 | 270,000 |
1993 | ベルンハルト・ランガー | 277 | -11 | 306,000 |
1994 | ホセ・マリア・オラサバル | 279 | -9 | 360,000 |
1995 | ベン・クレンショー | 274 | -14 | 396,000 |
1996 | ニック・ファルド | 276 | -12 | 450,000 |
1997 | タイガー・ウッズ | 270 | -18 | 486,000 |
1998 | マーク・オメーラ | 279 | -9 | 576,000 |
1999 | ホセ・マリア・オラサバル | 280 | -8 | 720,000 |
2000 | ビジェイ・シン | 278 | -10 | 828,000 |
2001 | タイガー・ウッズ | 272 | -16 | 1,080,000 |
2002 | タイガー・ウッズ | 276 | -12 | 1,080,000 |
2003 | マイク・ウェア | 281 | -7 | 1,080,000 |
2004 | フィル・ミケルソン | 279 | -9 | 1,117,000 |
2005 | タイガー・ウッズ | 276 | -12 | 1,260,000 |
2006 | フィル・ミケルソン | 281 | -7 | 1,260,000 |
2007 | ザック・ジョンソン | 289 | 1 | 1,305,000 |
2008 | トレバー・イメルマン | 280 | -8 | 1,350,000 |
2009 | アンヘル・カブレラ | 276 | -12 | 1,350,000 |
2010 | フィル・ミケルソン | 272 | -16 | 1,350,000 |
2011 | シャール・シュワーツェル | 274 | -14 | 1,440,000 |
2012 | バッバ・ワトソン | 278 | -10 | 1,440,000 |
2013 | アダム・スコット | 279 | -9 | 1,440,000 |
2014 | バッバ・ワトソン | 280 | -8 | 1,620,000 |
2015 | ジョーダン・スピース | 270 | -18 | 1,800,000 |
2016 | ダニー・ウィレット | 283 | -5 | 1,800,000 |
2017 | セルヒオ・ガルシア | 279 | -9 | 1,980,000 |
2018 | パトリック・リード | 274 | -14 | 1,980,000 |
2019 | ? | ? | ? | ? |
マスターズトーナメント 歴代記録
最多優勝:6回 ジャック・ニクラス(1963年、1965年、1966年、1972年、1975年、1986年)
歴代2位:4回 アーノルド・パーマー(1958年、1960年、1962年、1964年)
タイガー・ウッズ(1997年、2001年、2002年、2005年)
最多トップ10回数:22回、ジャック・ニクラス
最多予選通過回数:37回、ジャック・ニクラス
最年少優勝者:タイガー・ウッズ(21歳3ヶ月14日)、1997年
最年長優勝者:ジャック・ニクラス(46歳2ヶ月23日)、1986年
72ホール最少スコア:270、タイガー・ウッズ(1997年)、ジョーダン・スピース(2015年)
54ホール最少スコア:200、ジョーダン・スピース、2015年
18ホール最少スコア:63、ニック・プライス(1986年3日目、10バーディー・1ボギー)、グレグ・ノーマン(1996年1日目、9バーディー)
18ホール最多バーディー:11、アンソニー・キム(2009年2日目、11バーディー・2ボギー・1ダブルボギー)
最多連続バーディー:7、スティーブ・ペイト(1999年3日目7~13番)、タイガー・ウッズ(2005年3日目7~13番)
最年少出場者:関天朗(14歳5ヶ月、2013年)
最年少予選通過者:関天朗(14歳5ヶ月、2013年)
最年長予選通過者:トミー・アーロン(63歳1ヶ月、2000年)
最多出場回数:52回、ゲーリー・プレーヤー(1957年 - 2009年(1973年は病気のため欠場))
最多連続出場回数:50回、アーノルド・パーマー(1955年 - 2004年)
イベント
毎年、大会前日の水曜日に「PAR3コンテスト」がコースに隣接した9ホールの特設コースで開催されます。
和やかな雰囲気の中、行われ、過去には青木功氏も優勝しています。
そして、毎年トッププロ達がエースを決め、世界トップクラスの技を披露してくれます。
2015年は、最多優勝保持のレジェンド、御年75歳のジャック・ニクラスもホールインワンを決めています!
Watch the #par3contest holes-in-one from @jacknicklaus, @TrevorImmelman, @Afidominguez, and @CamiloVillegasRhttps://t.co/dvRqkvdri5
— Masters Tournament (@TheMasters) 2015年4月8日
ここまで6勝を誇るジャック・ニクラスですが、オーガスタでのエースは、本戦を含め、この2015年が初となりました。
「PAR3コンテスト」で優勝すると、本戦では優勝出来ないというジンクスもあり、マスターズ最多勝を誇るニクラスの75歳での初エースは必然だったのかもしれません。
オーガスタ・ナショナルGC
オーガスタは、長年ラフの無いコースでしたが、98年にファーストカットを配置し、年々その全長も伸ばしてきました。
芝は81年から、バミューダ芝からベントに変更されています。
全ホールそれぞれに名称が付いており、特に下記の11番~13番は難易度が高く、神に祈らなければ、無事に通れないほど難しいホール=「アーメンコーナー」と呼ばれます。
- 11番505YPAR4:ホワイト・ドッグウッド 最多ストローク9打(2006)チャールズハウエル他3名
- 12番155YPAR3:ゴールデン・ベル 最多ストローク13打(1980)トムワイスコフ
- 13番510YPAR5:アザレア 最多ストローク13打(1978)中嶋常幸
また、グリーンは、非常に速く止まらず、大小2つのアンジュレーションが巧みに配され、パッティングの難易度も高いことから「ガラスのグリーン」「オーガスタのグリーンには魔女が棲む」と言われます。
A Sacred Name for a Sacred Place https://t.co/0zccnIBBVE @TheMastersさんから
— ゐ太夫(いだゆう) (@toratora1860) 2016年3月11日
毎年、世界中のトッププロ達が激闘が繰り広げられてきた「マスターズ」ですが、この高いショットの精度を要求される難易度の高さの「オーガスタ」こそ、松山英樹が最初にに制覇するメジャーコース・大会であると予想してきましたが、海外メディアもマスターズで松山が優勝する可能性は高いとされています。
松山は2011年~12年、14年~16年と2017年で6回目の出場となり、2011年の初出場で27位に入りローアマ・シルバーカップ獲得、2015年は単独5位、2016年7位T、2017年11位Tと好相性を誇ります!
(2011年 ローアマ・シルバーカップ受賞の松山英樹)
悲願の日本人海外メジャー初制覇が現実のものとなる可能性が高まっています!
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