最終更新:2016年12月30日
大会ホストのタイガー復帰戦で大注目を浴び、トッププロ18名のみで争うエリート大会「ヒーローワールドチャレンジ2016」で、松山英樹が見事優勝を果たし、直近5試合4勝2位1回という驚異的な成績を挙げています!
PGAツアー非公式大会ながら、ウッズから招待を受けた世界のトッププロ18名のみが出場出来るエリート大会。3年連続出場の栄誉を受けた松山は、3日目終了時点で2位に7打差を付ける独走態勢で最終日を迎えました。
優勝確実と思われた最終日は、4日間で一番強い風が吹き、難しいコンディションの中、スコアを崩しながらも、2バーディ、1ボギー1ダブルボギーの「73」通算18アンダー、2位ステンソンとは2打差まで迫られながらも、我慢のゴルフで何とか逃げ切り、優勝を果たしました!
最終日のバハマ・ニュープロビデンス島「アルバニー」は4日間で一番風が強く、風向きも読めない難しいコンディション。
3日連続最終組の松山は、2016全英チャンピオン、ヘンリック・ステンソンとのペアリングで、12時15分スタートした!
※ショット・ボールトラッカーが無いため、簡易レポートとなります。ご了承ください。
前半OUT
1H423YPar4
ティーショットは、FWセンターへ。
残り131Yのセカンドは風に流され、グリーン左のエッジ付近FWへ。
ピンまで7mの3打目はパターで打つが、ショート。
残り2mほどの嫌な距離を残すが、ここはしっかり沈めパー発進。
2H187YPar3
ティーショットは、ピン奥のカラー4.5mに着ける。
バーディパットは僅かにラインを外れ、パー。
3H572YPar5
310YのドライビングはFWセンターをキープ。
残り263Yのセカンドは2オンならず、グリーン右、砂地のウエイストエリアへ。
3打目は、ピン手前1.5mに着ける絶妙なショット!
ここはしっかり沈め、今日初バーディ奪取!
このバーディで通算20アンダーの大台に乗せる!
(動画)松山、見事な寄せからバーディ奪取!
(映像:PGA公式HP)
4H492YPar4
FWセンターからのセカンドは、ピン左6mに2オン。
長めのバーディパットは、1.5mほどショートするが、しっかりパーをセーブ!
5H180YPar3
ティーショットは、ピンハイ左4mに着ける。
微妙な距離のバーディパットは、ジャストタッチも僅かに外れ、パー。
6H595YPar5
ティーショットは右に曲げ、FW右のウェイストエリアへ。
残り299Yのセカンドは、残り85Y地点FWに運ぶ。
3打目は引っ掛けショットで、ピン左奥5mに着ける。
長めのバーディパットは僅かにカップをオーバーし、ここもパー。
この辺りで、風向きが変わり、かなりの強風となってきた。
7H340YPar4
3日目チップインイーグルホール!
右サイドバンカー際のライの悪いラフから、残り72Yのセカンドは、ピン右8mと寄せきれず。
ロングパットは、ナイスタッチも僅かに外れ、パーが続く。
8H216YPar3
ティーショットはグリーン左コレクションエリアにこぼれる。
セカンドアプローチは、ピン手前3mに着ける。
微妙な距離のパーパットはしっかり沈め、ナイスパーセーブ!
9H603YPar5
気合いの340Yオーバーのビッグドライブは、右サイドファーストカットへ。
残り236Yのセカンドはグリーン左コレクションエリアにこぼれてしまう。
3打目アプローチは、ピン手前30cmほどに着ける絶妙なショット!
ここはタップインで2個目のバーディ奪取!
前半のスコア
前半の松山は、2バーディ、ノーボギーの「34」通算21アンダー!2位のヘンリック・ステンソンに6打差を付け首位でハーフターン!
前半スコアカード
後半 IN
後半に入ると、風はますます強くなり、ピンフラッグはしなり、マイクに常に風の音が入る様になる。
10H435YPar4
難易度1位ホール
FW左からのセカンドショットは突風にあおられ、グリーン左手前のバンカーへ。
3打目バンカーショットは、飛距離が出過ぎ、グリーン逆側のバンカーへ。
4打目バンカーショットは、ピン奥2.5mに着ける。
下りのボギーパットも僅かに外れ、ここで痛恨のダボを叩いてしまう。
手痛いダブルボギーで、通算19アンダー。2位ステンソンもボギーとしたため、差は5ストローク。
11H589YPar5
FW左からのセカンドは、レイアップでグリーン手前FWセンターまで運ぶ。
3打目アプローチは、ピン左4mに着ける。
微妙な距離のバーディパットは僅かにラインを外れ、パー。
12H202YPar3
難易度2位ホール
ティーショットは、危うくグリーン左の池に入りそうになるがラフで留まる。
セカンドアプローチは、あと少しでチップインの惜しいショットで、パーセーブ。
13H483YPar4
右サイドセミラフから、残り104Yのセカンドはピン奥7mに着ける。
長い距離の上りのパットはショートし、パー。
14H298YPar4
1オン可能なミドル
ティーショットは、グリーン左のコレクションエリアへ。
セカンドアプローチは、低く出してスピンを掛けようとするが、スピンは掛からずピン奥6m。
長いバーディパットは、ピン奥2mにオーバー。
松山、パーパットもカップに蹴られ、ボギーとしてしまう。
このホール松山・ボギーで通算18アンダー、ステンソン・バーディで15アンダーで、その差は3ストロークまで縮まる。
15H548YPar5
初日イーグル、2日目、3日目バーディホール!
FWセンターからのセカンドは、グリーン左のバンカーへ。
ピンはショートサイド、少し目玉の3打目バンカーショットは、バンカーは出るがグリーン手前ラフで止まる。
ライの悪い深いラフからの4打目アプローチは、ピン奥1mに着け、ナイスパーセーブ!
16H485Y Par4
セカンドはピン手前4mに2オン!
微妙な距離のバーディパットは、最後に切れ、パーセーブ。
ここでステンソンはバーディとし、2ストロークまで差が縮まる。
17H184Y Par3
ティーショットはピン奥4.5mに着ける。
このバーディパットも僅かに外れ、パー。
18H470YPar4
2打差で迎えた最終ホール
ティーショットはドライバーで打ち、右ラフへ。
残り182Yのセカンドは、硬いグリーンで弾みグリーン奥へ。
3打目アプローチは、あと僅かでチップインの抜群のショット!
最後はステンソンのパーパットを待ち、優勝のタップインパー!
(動画)松山英樹 優勝の瞬間!
(映像:PGA公式HP)
最終日のスコア
最終日の松山は、2バーディ、1ボギー1ダブルボギーの「73」通算18アンダー、2位ステンソンとは2打差まで追い上げられるも、見事な優勝を果たした!
後半スコアカード
最終順位
順位 | 通算 | プレーヤー | 合計 | 1st | 2nd | 3rd | Fin |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | -18 | 松山英樹 | 270 | 65 | 67 | 65 | 73 |
2 | -16 | H.ステンソン | 272 | 67 | 71 | 66 | 68 |
3 | -13 | D.ジョンソン | 275 | 66 | 66 | 72 | 71 |
3 | -13 | M.クーチャー | 275 | 67 | 67 | 71 | 70 |
3 | -13 | R.ファウラー | 275 | 68 | 70 | 68 | 69 |
6 | -11 | B.スネデカー | 277 | 72 | 64 | 69 | 72 |
6 | -11 | J.スピース | 277 | 68 | 69 | 70 | 70 |
6 | -11 | B.ワトソン | 277 | 72 | 63 | 75 | 67 |
9 | -9 | L.ウーストヘイゼン | 279 | 67 | 67 | 73 | 72 |
10 | -8 | P.リード | 280 | 72 | 69 | 71 | 68 |
11 | -7 | J.B.ホームズ | 281 | 64 | 73 | 70 | 74 |
12 | -6 | Z.ジョンソン | 282 | 72 | 69 | 70 | 71 |
13 | -5 | J.ウォーカー | 283 | 70 | 74 | 66 | 73 |
13 | -5 | B.ケプカ | 283 | 72 | 68 | 72 | 71 |
15 | -4 | T.ウッズ | 284 | 73 | 65 | 70 | 76 |
16 | -2 | R.ノックス | 286 | 69 | 72 | 71 | 74 |
17 | +1 | E.グリージョ | 289 | 70 | 72 | 75 | 72 |
ゐ太夫の戦評
アンオフィシャルの大会と言えど、錚々たるメンバーが集う「ヒーローワールドチャレンジ」
昨季の松山はこの年から会場が変更となった「アルバニー」で、初日から最下位に低迷し、終わってみればアニルバン・ラヒリと最下位タイを分け合い、はっきりと「嫌いなコース」とコメントしていました。
それから1年経った松山は、強い風とバミューダ芝を克服し、ここ最近の傾向である早めの仕掛けで、2日目には首位に立ち、3日目は2位に7打差の大差を付けての独走態勢。
しかし、最終日、最終組のペアリングとなったヘンリック・ステンソンは、今年の「全英チャンピオン」であり、先日は世界選手権「WGC-HSBCチャンピオンズ」で、松山に優勝を譲ったばかり。
最終日バックナインに入ってからは、全英王者の威信と、2017年の海外メジャー初制覇を狙う松山英樹の意地を懸けた熾烈な争いとなりました。
余りにも風が強いため、松山の納得のいくショットのはずが、トラブルになる非常に苦しい展開を強いられるも、最後の最後に優勝を導いたのは、この2カ月間の快進撃を支えたショートゲームの巧さでした。
今大会でも、ショットが悪ければパットで、パットが悪ければショットでと、総合力のレベルの高さ、幅の広いゴルフを魅せてくれました。
体幹を鍛え、飛距離でもトップクラスに引けを取らなくなり、粘つくバミューダ芝を振り抜く力を付けて、とんでもない実績を挙げつつある松山。
今回、このメンバーの中で優勝できたことにより、2017年の海外メジャー初制覇の可能性は非常に高いものとなってきました。
今大会を終え、年明け1月5日の「トーナメントofチャンピオンズ」まで、少し間が空くのが惜しいくらいですが、僅かな休養と入念な微調整を加え、2017年の松山の大躍進をより確実なものに仕上げてくることでしょう!
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